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金沢仕込み > じわもんだしができるまで
みなさんこんにちは。開発担当の尾西です。
じわもんだしは、商品の構想から完成に至るまで、一年かかりました。新商品開発には色々ありましたが、完成までの製作秘話を、当時のメモから一部ご紹介致します。

「じわもんだし」とは

「じわもん」の名のとおり、地元石川県の優良食材を、ふんだんに使用しただしです。
また、すべての原料について妥協せず厳選し、100%無添加、国産のみの原料を使用しています。
材料・工程にこだわりぬいた、開発者の思いのこもった、自慢の商品です。

ダシの新製品開発のはじめ

昨年9月から、既存の旧麺つゆ(だしつゆ)をベースに無添加のだし(じわもんだし)の開発に着手しました。
旧麺つゆの原料の中で、調味料(アミノ酸等)と醤油(合成保存料含有)の二つさえ無添加にすることができれば、すべての原料が無添加といえるようになります。その最低限の改良を施し、他の原料は極力さわらずに作りあげれば、2~3ヶ月で商品完成できるだろうと、当初は簡単に考えていました。
それが完成すれば旧の麺つゆ(本格だしつゆ)は廃止し、全部無添加のじわもんだしにして、大量生産して販売する予定でした。

無添加の醤油

まず試したのは、醤油です。
醤油に関しては大野が地元なので、できればこれを使おうと、大野の醤油屋やスーパーなどで販売している無添加の醤油を探しました。結果、ほとんどの醤油が調味料(アミノ酸等)を含むもの、または保存料を使用していましたので、8割方が対象外となりました。

本当は、関西風の薄い色に仕上げるため、淡口醤油を使うことを考えていましたが、残りの2割ほどの中から淡口醤油となると、ほぼゼロに近くなります。贅沢も言ってられないので、濃い口の無添加醤油を何本か買って、試作してみました。結果は×でした。
試作したダシでうどんを作ると、濃い口の為、見た目はどす黒いうどんになり、味のほうも、旨みがない、ただの「くどい醤油うどん」といった感じでした。
※「くどい」は、金沢の方言で塩辛い味を意味します。

どの醤油を使っても似たような結果でした。正直、これほどまずくなると思っていなかったので、もともと使っていた醤油と、買ってきた無添加醤油とを、なめ比べてみると旨みの強さが圧倒的に違っていることがわかりました。

うまみ成分

醤油と並行して、調味料(グルタミン酸)も代替案を検討ました。代替案としてまず試したのは、うまみ成分である、乾燥酵母エキス(添加物ではない)です。これは粉末状のため、ダシを取る手間も無く、入れるだけで旨み成分が簡単に出せるというものです。
早速試してみましたが、結果はさんざんでした。何度か配合を変えて試してみましたが、味が極端に変化し、思うような味にはなりませんでした。

今思えば、この時点でおいしくなかったことが、良かったように思います。

うどんを食べまくり、そして気付く・・・

とりあえず、息抜きもかねて、うどん屋のうどんも食べてみることにしました。
天ぷらやワカメが入ると、だしの味が分からなくなる為、仕事でもプライベートでも、専ら「かけうどん」を食べ続けました。氷見うどんを食べに行った際には、昼食だけで3軒ハシゴしました。今思えば、一生のうちで一番沢山うどんを食べた時期ですね。
色々な「かけうどん」を食べつづけた結果、徐々にうどんに関しては舌が肥えてきたらしく、添加物の有無や、だしの特徴など、ある程度何が入っているかが分かるようになってきました。そうなってきて、おいしいうどんと、試作中のだしとを比較すると、昆布の風味と旨みが足りないように思えてきました。

そこで、簡単に旨みを出せる乾燥酵母エキスをやめて、近江町市場で昆布を買って、だしを取って試作をしてみると、思ったとおり、以前よりおいしく仕上がりました。大量に作るには、昆布でだしを取るのはコストと手間がかかりますが、なんといっても味が重要なので、昆布を使うことにしました。

醤油の方は、無添加の醤油自体が少ないので、大野にこだわらず探していました。しかし、大野の魚醤(いしる)は使うつもりでした。
その調査中、販売はしていないけど、社内で原料として使っている、無添加の醤油が見つかりました(しかも淡口)。なめてみると、それまでの無添加の醤油とはまったく違い、明らかに旨みのレベルが違う醤油です。早速戻ってダシを試作してみると、格段においしく仕上がりました。
魚醤(いしる)に関しても大野で決まり、実はこの時点で無添加のだしが仕上がったので、これを商品化しようと思っていました。

しかし、うどんを食べつづけ、味には敏感になっていたため、醤油と昆布以外の食材も、少し見直して改良することになり......
ここまでで、すでに3ヶ月が経過していましたが、もう1ヶ月もあれば全て決定すると思っていました。

塩もこだわり

次に目をつけたのが塩です。
醤油と魚醤と酒が、石川県産なので、どうせなら塩もと思い、調べていると「奥能登天然塩」というものが見つかりました。ゆうに1kgあたり2000円を超える高級天然塩です。実際に少量を買って試してみると、普通のしょっぱいだけの塩と違って、塩味はしっかりしているけど、塩だけなめてもそれほどきつくない、かどの無い、とげとげしていない味でした。
これでダシを試作すると、丸みのある味に仕上がりました。
他の塩も試しましたが、これが一番良く、コストは上がりましたが、この「奥能登天然塩」を使うことにしました。

昆布もこだわり

また、昆布を使うことは決めていましたが、その種類も豊富です。いろいろ調査したところ、同じ北海道産の昆布でも、随分差があります。
数多くの昆布の中で、値段は張るが「羅臼昆布」が一番でした。

昆布は、見た目的には値段ほどの大差がなく、どれを使ってもそれほど変わらないと実は思っていました。ここで安い物を仕入れて、コストダウンを狙っていました。そのため、昆布を変えての試作は「そんなに味が変わるんだろうか?」と、半信半疑でしたが、羅臼昆布を使ってみると、飛躍的においしくなったのです。
羅臼昆布は、だしが若干にごる、という面も持っていますが、それを差し引いても、あまりあるほどの旨み、甘み、香りがあり、即採用することになりました。

コスト試算

それまでは、味だけを気にしていて、このあたりでさすがにコストが気になり、原料の原価計算をしてみると、とんでもない金額になっていました。

とても一般家庭で使えるような値段ではなく、なおかつ製造面では、だし取りや殺菌で手間もかかり、大量生産も難しくなっていました。
原料の質を落として、コストダウンをはかることも検討されましたが、味に関しては、絶対妥協はしたくありませんでした。
値段設定を上げなければ赤字、でも上げると売れなくなる、仮に売れても大量生産できない、という身動きが取れない状態になっていました。社内でも、売れないような商品開発ならやめたほうがいい、という意見もではじめました。

コンセプト方向転換・そして、本物の無添加商品へ

当初は、無添加に引っかかるものだけを代替し、無添加といえるだしを、最低限の労力で仕上げようとしていました。
しかし半年以上もかけ、うどんをいやと言うほど食べ続け、無添加だしの開発をしつづけました。最初はあれだけまずくて食べられなかったものが、改良を重ねるごとに徐々においしくなるにつれ、開発者としては愛着も湧いてくるものです。不思議なものですね。
なんとかして、この商品を世の中の人に食べてもらいたい!と心から思うようになっていました。

そこで、色々考えました。お世辞にも、安いとは言えないこの商品は、万人ウケするものではなく、たくさん作ってたくさん売れる商品でもありません。ただ、ごく一部の違いの分かる人、原料にこだわりを持つ人にだけにでも、分かってもらえれば良いと思えるようになりました。
ごく一部のファンの方が、もしわかってくださるのなら、そのごく一部の方のために、少なくても、最大限丁寧に、おいしいものをご提供できれば、この商品は生まれてきた価値があるのではないでしょうか。そういうダシがあってもいいんではないかと、思ったのです。

しかし、そのごく一部の、買ってくださった方には、究極を突き詰めて、これぞ「無添加」「金沢の味」というものを、妥協せずに作り、満足してもらう必要があります。こうした考え方を、社内で話し合ったところ、こだわり尽くしたダシを作ることで、一致しました。

そこで、味に定評のある、以前からあった旧麺つゆ(本格だしつゆ)を、一般家庭向けに販売し、新しい無添加の「極上じわもんだし」は、こだわりのユーザーと、贈答用として販売することになりました。

ここまでくると、とことんこだわる

その流れがあり、この時点での「極上じわもんだし」の味は、以前から比較すると相当いいところまできていましたが、せっかくなら、もう少ししてみるかということで、しいたけのだしも試すことにしました。
まず、だしを取る為の、干ししいたけを、何種類か使い試作しましたが、その中でも、やはり香りの立つ国産物を選択しました。
削り節、昆布、しいたけのだしをあわせることで、さらに旨みが引き立つようになりました。

砂糖も、何種類か違うもので試作しました。
まず和三盆を試みましたが、これは、和菓子の甘さに合っているようで、だしの甘さとしては、違和感がありました。
最終的に、三温糖と粗糖が残りましたが、粗糖は、天然のさとうきび成分が、魚の臭みを抑える効果があり、和風料理との相性もよく、味もうまくまとまったので、こちらを採用しました。

こうして、ようやく全ての原料が決まり、配合も確定したのです。

賞味期限の限界

あとは賞味期限ですが、天然の食材を使っている為、このままでは日持ちしません。
保存料を、入れることができるなら簡単ですが、使うわけにいかないのが開発課題。
結局、手間はかかりますが、少ない本数なら、瓶詰めした物を、寸胴に入れて熱殺菌することが効果的なので、この方法で試してみることにしました。
加熱することで、だし自体の味の変化が心配でしたが、しっかり打栓したこともあり、1時間熱処理しても味・風味ともに、ほとんど変化はしませんでした。菌検査もクリアできたので、製造担当者は大変ですが、この方法で殺菌することにしました。

こうして完成したのが「じわもんだし」なのです。
長い長い道のり、ようやく完成に至ったダシ。
かつてこんなにも手間をかけ、材料を吟味して作られた商品があるだろうかと思える、自信作です。

多くの皆様に味わっていただければ、開発者冥利です。

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